おでかけするならここ！ 伊奈町のおすすめスポット
無線山・KDDIの森 〈サクラと樹林を楽しむ 緑のトラスト保全第13号地〉
サクラ、新緑、紅葉、そして、散策や自然観察、バードウォッチングなどで人気
2017/02/01
樹木が茂る広い敷地で散策やバードウォッチング、春には桜まつりも
サクラ並木と芝地 春はここを会場に3万人で賑わう
ニューシャトル志久駅を中心とした埼玉県立がんセンターから日本薬科大学の一帯は、自然豊かな伊奈町の中でも特に樹木が多く森のようになっています。この場所はかつて“無線山”と呼ばれ、現在、その一部が緑のトラスト保全第13号地「無線山・KDDIの森」として整備されています。
広大な敷地には樹林が茂り、春のさくらまつり、初夏の新緑、秋の紅葉などの四季折々の自然に恵まれ、散策や自然観察、バードウォッチングなどが人気で、サクラ並木の向こうには乗馬クラブの馬たちの姿も垣間見ることができます。
日本薬科大学 〈漢方を体系的に学べ、一般向け講座や地域連携もさかんな大学〉ドイツ・ベルリンから「前畑ガンバレ」の実況中継を受信した遺構も残る
樹々が生い茂る緑のトラスト保全第13号地、かつては日本中を熱狂させたアンテナ郡
かつての無線山 無線アンテナが林立する
無線アンテナの鉄塔を支えた基礎の遺構
無線山と言われていますが、山があるわけではありません。1934年、現在の埼玉県立がんセンターと日本薬科大学を含む広大な一帯に、国際電話株式会社（現KDDI株式会社）の小室受信所が開所されました。遠く離れた外国からの電波を受信する短波アンテナがニョキニョキと林立していたといいます。1936年、ベルリンオリンピックでの「前畑ガンバレ」という名台詞もここ無線山で受信されました。
現在は受信所の役割を終え、豊かな自然の残る地域となっていますが、今も塔を支えた基礎が残っています。
広大な武蔵野の雑木林を偲ばせる樹林
紅葉がはじまったサクラ並木を、となりにある広場から
サクラ並木から隣りのクレイン伊奈 乗馬クラブが見える
2013年6月、“さいたま緑のトラスト運動”にKDDI株式会社が所有地の一部を寄贈し、総面積約48,000平方メートルの“緑のトラスト保全第13号地「無線山・KDDIの森」”が生まれました。“さいたま緑のトラスト運動”は、埼玉県の優れた自然や貴重な歴史的環境を県民共有の財産として後世に残す活動です。クヌギ、コナラ、アカマツなどの落葉広葉樹の樹林が続き、フデリンドウやスミレも群生しています。鳥たちにとっても貴重な場所で渡り鳥や野鳥を育んでいます。
野鳥のサエズリを聴き、サクサクと分け入る散策路
バードウォッチングも楽しい散策路
自然林をできるだけ保護しながら散歩や自然観察を楽しむことができる散策路が設けられています。路面は竹のチップや枯れ葉などで覆われ、歩くとサクサクという心地よい音が響きます。秋から冬は木々の葉が少なく野鳥を見つけやすいのでバードウォッチングで野鳥を見つけやすくなります。初夏から秋はヤブ蚊対策に肌が露出しない長袖・長ズボンの着用、虫よけ持参をおすすめします。
***
春のサクラ並木も素敵ですが、桜の葉が黄色くなり始めた初秋の芝地も素敵です。バッタなどの虫たちもいて、野鳥のサエズリが心地よい季節です。念のため、やぶ蚊よけの虫よけをご用意ください。
サクラ並木と散策路は露地のため徒歩の通行になります。最寄りのバリアフリー対応の公衆トイレは志久駅です。
